コラム

トリックアートが立体的に見えるのはなぜ?

トリックアート美術館は、別名「壁だけの美術館」と言われるように、平面に描かれているにも関わらず、作品がより立体的に見えるのはなぜでしょう?
実は“立体的に見せる絵画”としてこだわりの要素が沢山詰まっています。
代表的な例としては、作品の中に描かれている“額縁”に鍵が隠されています。
額縁は本来、絵の外にあり立体物です。その額縁自体を描くこと、
そしてその上に例えばリンゴを描き加えると、リンゴが額縁を隠すことで手前に見える、言い換えればリンゴが絵から飛び出して見える印象となります。
これこそ創成期のトリックアートを立体的に見せる技術のひとつでした。